外科的領域に踏み込むインプラント治療には抵抗がある方も少なくないかもしれません。
その一方でインプラントによって快適な日常を取り戻した方々も大勢いらっしゃいます。
ここでは実際に治療をさせていただいた患者様の生の声をご紹介します。
インプラントの相談です。よろしくお願いします。私の上のあごは、左の上の犬歯とその奥に2本奥歯が残っており、現在、部分入れ歯を使っておりましたが、犬歯のところの歯ぐきが腫れ、見てもらったところ、もうもたないと言われました。これを機に入れ歯にしたいのですが、インプラントの本数は何本くらい必要なのでしょうか?
左の犬歯がもうもたないという状態ということですが、インプラントで治療する場合、犬歯は抜歯するとして、奥歯の2本が長く使えるかどうかを診断します。
特に歯周病の問題がなければ、そのままその歯を使うことになります。
この場合、インプラントを6〜8本ぐらい上の顎に埋めて、歯を作って行きます。抜かないといけない犬歯のところは、抜歯後、3〜4ヶ月たたないとインプラントを埋められないので、他の部位に埋めるか、3〜4ヶ月経過した後にインプラントをすることになります。
上の歯は通常全部で14本あるのですが、14本全部埋める必要はありません。奥歯の2本抜歯した場合は、8本〜10本埋める必要があると思われます。また、インプラントの本数は、下顎にご自身の歯が残っている場合と、下顎が義歯の場合とで本数が変わります。当然、下顎が義歯の場合の方が少ない本数で歯を作ることができます。
それから、インプラントが可能かどうかは全身的にかかわるご病気にも関係してきます。コントロールされていない血圧、重度の心臓病、重度の糖尿病などの場合できないこともあります。全身的な問題がない場合は、残っている骨の量が一番問題になります。骨の量に問題がある場合は、骨の移植や骨造成という処置が必要になる場合があります。また、解剖学的に上の奥歯の上には上顎洞(副鼻腔)といって空洞があります。上顎洞の問題がある場合は、サイナスリフト(上顎洞挙上術)という処置が必要になります。これらの処置を施すことで、十分インプラントを埋めることは可能だと思われます。