歯周病は歯と歯ぐきの間に「歯周ポケット」と呼ばれる隙間ができ、プラーク(歯垢)がたまります。それがどんどん深くなり、進行すると歯を支える歯槽骨も吸収し歯が抜けてしま事もあります。歯肉炎は10〜20代前半ですでに60%のかたがかかっているといわれ、50才代でおおよそ80%の人がかかっているといわれるほど、多くの方が悩んでいる歯の病気です。
健常な歯周ポケットは、0.5〜2mm です。
治療
3〜6カ月に一度、定期検診を行いしっかりとプラークコントロールしましょう。
歯周ポケットが2m以下でもプラークがついているような場合は危険信号です。
歯肉溝にプラークがたまり、歯肉に炎症が起きています。そのことにより歯周ポケットと呼ばれるものができました。この段階では、歯を支える歯槽骨は吸収していません。
処置
3カ月に一度ぐらい検診を行い、ブラッシングにて改善をはかります。PMTCによりプラークや歯石を除去して歯周ポケットの拡大を防ぎます。
軽度歯周炎
これがいわゆる歯周炎です。歯周ポケットは、4〜5mm ほどになり、ポケット内にプラークや歯石がたまり炎症がより強くなります。歯肉の色が赤みを帯びてきます。歯を支える歯槽骨も吸収し始めます。
処置
麻酔をして、ルートプレーニングを行い、歯石を除去します。
中等度歯肉炎
炎症が進行して歯周ポケットが深くなります。歯槽骨の吸収も進行してきます。歯を指で押すと弱干ぐらぐらしてきます。
処置
麻酔をしてルートプレーニングを行い歯石を除去します。症状が重いところは歯周外科手術へ移行する場合もあります。
重度歯肉炎
歯のぐらぐらも著しくなり歯肉も全体的に真っ赤もしくは赤紫色になり出血も認められます。
処置
歯を保存できるようであれば歯周外科手術、再生療法を行います。残念ながら抜歯となる場合もあります。
この中で最も大きな影響があるのは喫煙です。
同じ年齢の非喫煙者に比べて3.9倍も歯周病になりやすいというデータがあります。
喫煙は歯周病の進行を速く、ひどくします。
歯みがきに熱心でも年をとって入れ歯になってしまう人もいるかと思えば、たいしてみがかないのに歯の丈夫なお年寄りもいます。これはリスク因子の差です。 遺伝的な要因は変えることはできませんが、改善できるリスク因子や、アドバイスを受けて自分で改善できるリスク因子もあります。
このリスクを下げることが予防であり、治療でもあります。
歯が抜けてしまう最大の理由となる歯周病。一度なってしまった場合定期健診が必要になってきます。また、歯周病で抜けてしまった歯をインプラントで治療した場合は歯周病治療が不可欠になります。
症状や状態に合わせて定期的に来院することをお薦めいたします。
歯周病で歯がグラグラしてしまい抜歯するしかないと言われた場合、当医院では抜歯とインプラント(人工歯根治療)を同日に行い、仮歯まで入れられる治療法があります。(詳細は一日で噛めるインプラント)
インプラントをお考えの方は早めにご相談下さい。
歯が抜けてしまいますとどうしても骨が吸収されてしまいます。
抜歯後すぐにインプラントを埋入することで歯槽骨・歯肉の退縮を防ぐことができます。
また、抜けてしまった場合はそのままにしておくと筋肉や骨が痩せてしまいます。(詳細は抜けたままにしていませんか?)
当医院では歯周病で歯を失った方には特に今後他の歯が抜けてしまわないように、又インプラントを長持ちさせる為に原因を考えた歯周病治療に力を入れております。